医療費控除で妊婦健診のお金を取り戻す!対象から書き方まで分かりやすく解説

医療費控除 妊婦健診

妊婦健診だけで今年はかなりお金がかかりました。「医療費控除」というのをすればお金が戻ってくるそうですが、どうやればいいですか?

妊婦さん

受診票や補助券が使える妊娠中の定期健診ですが、地域や病院によっては自己負担額もそれなりにかかってきますよね。

そんな時には、確定申告の医療費控除を申請すれば、妊婦健診などの出産にかかった費用の一部が戻ってきます。

ことり

ママに関わるお金に詳しいファイナンシャルプランナーの『ことり』です。
妊娠や出産で、初めて医療費控除をする人へ仕組みを分かりやすく解説します!

ここでは、妊婦健診(妊婦検診)や出産費用などを確定申告で医療費控除するために知っておくべきこと、手続きの流れ、気を付けたい注意点などをお伝えしていきます。

そもそも医療費控除とは

医療費控除というのは、1年間にたくさんの医療費がかかったときに、確定申告をすることで税金の一部が戻ってくる仕組みのことです。

ことり

入院や出産などで医療費の負担が多くなってしまった年は、税金を安くしてあげますよ~という制度です。

■医療費控除をするための条件
家族全員で、1年間の医療費が合計10万円を超えている
※所得金額が200万円未満の人は、1年間の医療費が5%を超えている

■対象期間
その年の1月1日~12月31日

■申告期間
翌年の2月16日から3月15日(原則)

■還付金の受け取り
申告してから1~2ヵ月後

■医療費控除の対象になる医療費
・病院などへ治療のために支払った費用
・ドラッグストアなどで購入した市販薬
・治療のために買った医療機器 など

■メリット
・還付金がもらえる(税金の一部が戻ってくる)
・次年度の税金が安くなる(かも)
・保育料が安くなる(かも)
※申請する金額によります

ことり

税金関連の話は難しくなりがちですが、医療費控除について、こんな制度でこんなメリットがあるんだ~と、概要を把握しておきましょう。

妊婦健診も医療費控除の対象

妊婦健診って保険適用外ですよね。それでも医療費控除の対象になるんですか?

妊婦さん

もちろん、妊婦健診にかかった費用も医療費控除の対象です!

実は、医療費控除の申請で一番迷うのが「どこまでの費用を含めていいのか」なんですよね。特に、出産時にはいろんなお金がかかってくるので、しっかり確認しておく必要があります。

ことり

医療費の金額が多ければ多いほど、確定申告で戻ってくるお金も多くなるので、漏れがないようにしましょう。

定期健診は自費で負担した分が対象

妊娠中の定期健診(妊婦健診・妊婦検診)の費用は、受診票や補助券を使って、助成金が引かれた後の差額を支払っていますよね。

そのため、医療費控除として集計するのは「自費で負担した金額」になります。領収書に記載されている、実際にお会計で支払った金額のことです。

母子手帳発行前で妊娠費用を全額自費で受診した分だったり、受診票が足りなくなって全額自己負担した場合にはその金額が医療費控除できる金額になります。

ことり

あくまで、自分が負担したお金、で考えます。

エコー代・精密超音波検査も対象

地域によっては、エコー代は補助券が使えず自費だったり、妊娠初期・中期・後期と行われる精密超音波検査が自己負担だったり、お金がかかるな~と感じる人の多い費用ですが、こちらも医療費控除の対象になります。

なお、今は4Dエコー外来などもありますが、妊娠中の検査費用として医療費控除に含めてよいというのが一般的な見解になっています。

通院にかかる交通費も対象

妊婦健診のための通院にかかる交通費は、基本的に医療費控除の対象です。

ただし、通院費でも対象になるものならないものがあるので、確認しておきましょう。

■対象になる交通費
・公共交通機関を使った通院費
・緊急時のタクシー代

■対象にならない交通費
・自家用車のガソリン代、駐車場代
・緊急ではない時のタクシー代

なお、公共交通機関を使ったときの通院費は、領収書がなくてもOK!その代わり、いつ、どこへ行った時の交通費なのかが分かるように記録しておく必要があります。

交通費の記録方法
以下の項目をメモしておきましょう。手書きでもエクセルなどでもOKです。
・日付
・行き先(病院名など)
・かかった交通費の金額

助成金・補助金・保険金は差し引く

受診票や補助券を使った妊婦健診のように、医療費控除に含めるのは「自費で負担した金額」です。

そのため、高額療養費制度で戻ってきたお金や、保険金などは、医療費控除の金額から差し引かなければいけません。

切迫早産や悪阻(つわり)で入院するなど何かしらのトラブルで医療費が多くかかると保険金などがおりるケースもあります。このような「もらったお金」も必ず一緒に集計するようにしてくださいね。

医療費控除の申請方法

ここからは、具体的な医療費控除の申請方法についてご紹介していきます。

手続きの流れ

確定申告で医療費控除を申請するための手続きは、主にこんな流れになります。

  1. 1年間にかかった医療費の領収書をもとに「医療費控除の明細書」を作成する
  2. 国税庁の確定申告書等作成コーナー(専用Webサイト)から確定申告書を作成する
  3. 確定申告書と添付書類をお住いの税務署へ提出する

確定申告書は、税務署で用紙をもらって手書きすることも可能です。ただ、書き方がいろいろ難しく、初心者はその都度やり方が表示される「確定申告書等作成コーナー」から作成するほうが間違いがないと思います。

必要な書類

医療費控除を申請するための確定申告では、以下の書類が必要になります。

■提出する書類
・確定申告書
・医療費控除の明細書
・マイナンバーカードのコピー
(もしくは個人番号通知カードと本人確認書類のコピー)

■確定申告書の作成時に必要
・源泉徴収票

税務署へ提出はしませんが、源泉徴収票が手元にないと確定申告書を作成できません。

領収書は5年間自宅で保存する

医療費控除として申請した医療費などの領収書やレシートは、税務署に提出する必要はありません。その代わり、自宅で5年間保存しなければいけません。

ことり

めったにないことですが、税務署から確認があったら領収書を提出しなければいけないんです。大切に保管しておいてください。

医療費控除の明細書の書き方

「医療費控除の明細書」は、どうやって作ればいいですか?

妊婦さん

医療費控除の明細書は、国税庁のホームページからフォーマットをダウンロードすることができます。(税務署で用紙をもらうこともできます)

医療費控除の明細書 書き方

>>医療費控除の明細書(PDF)のダウンロードはこちら【国税庁】

妊婦健診などの費用については、「2 医療費(上記1以外)の明細」の欄に、「人」ごと・「病院」ごとにまとめて記入していきます。

▼記入例▼

医療費控除 妊婦健診 書き方

(1)医療を受けた方の氏名:通院した人の名前をフルネームで
(2)病院・薬局などの支払先の名称:病院名(〇〇医療法人社団、などの肩書きは省略可)
(3)医療費の区分:妊婦健診や妊娠中の検査は「診療・治療」をチェック、交通費は「その他の医療費」をチェック
(4)支払った医療費の額:領収書に書かれた金額
(5)補てんされる金額:保険金や高額療養費など後からもらったお金

ことり

妊婦健診や出産費用だけでなく、歯医者での検診費用や家族分の医療費もまとめて書いてくださいね!

明細欄が書けたら、医療費を合計して「3 控除額の計算」の欄を記入していきます。

ことり

医療費控除の明細書が作成できたら、あとは確定申告書を作るだけです♪

医療費控除の注意点

医療費控除をする上で、気を付けた方がいいことがあれば教えてください。

妊婦さん

家族の医療費をまとめて申請する

医療費控除の申請は、家族分の医療費をまとめて申請してよいことになっています。

あなたにかかった妊娠中の費用や出産費用だけでなく、今年1年かかった家族の医療費をまとめることで、より多くの税金が戻ってきます。漏れがないようにしてくださいね。

共働きなら年収の高いほうが申請するとお得

家族分をまとめて申請できるので、共働きの場合はどっちの名前で確定申告すべきか悩んでしまうかもしれません。

どちらの名前で確定申告をしてもかまわないのですが、少しでも戻ってくるお金を増やしたいなら、年収の高い人が申請したほうがいいでしょう。

医療費控除で実際に戻ってくる金額というのは、医療費のうち10万円を超える金額(医療費控除額)にその人の所得税率を掛けて計算されます。この「所得税率」は、5%~45%と幅があるのですが、その人の所得(年収)によって変わってくるんです。

実際に戻ってくる金額(還付金)= 医療費控除額 × 所得税率(5%~45%)

ことり

年収が高く、所得税率が高い人のほうが、戻ってくるお金も多くなります♪

年末調整では申請できない

会社員や公務員の人は、年末になると年末調整の手続きをしますよね。住宅ローンや生命保険の控除手続きをする人も多いと思います。

しかし、医療費控除の手続きは年末調整ではできません。上記でご紹介したように、ご自身で確定申告の手続きをする必要があります。

ことり

医療費控除をしなければいけなくても、住宅ローンや生命保険の控除は年末調整でやってもらってください!そのほうが、確定申告書作成の手間がかかりません。

ふるさと納税のワンストップ特例が使えない

ふるさと納税でワンストップ特例制度を利用している人は要注意!

医療費控除などで確定申告をすると、ワンストップ特例制度が無効になる仕組みなんです。

ことり

ワンストップ特例制度は、確定申告をしない人のための簡易的な手続きなので…。

そのため、医療費控除をする年にふるさと納税をした人は、ワンストップ特例の手続きをしていたかどうかにかかわらず、確定申告書であらためて寄付金額を申請してください。

これを忘れると、ふるさと納税の寄付金控除が受けられなくなります!

セルフメディケーション税制とは併用できない

セルフメディケーション税制

セルフメディケーション税制といって、医薬品の購入代金が12,000円を超えれば医療費控除が申請できるという特別な制度があります。

しかし、妊婦健診や出産費用を医療費控除したいときは、こちらの特例制度は使うことができません。(併用不可)

医療費控除は5年さかのぼって申請できる

確定申告の期間は、翌年2月16日~3月15日と決まっていますが、出産の予定とかぶってしまったり、出産後の育児で手が回らない状況だと、ついつい手続きが遅れてしまう人もいるかもしれません。

でも安心してください!

医療費控除などお金を取り戻すための手続き(還付申告)は、申請期限の3月15日に間に合わなかったとしても、5年以内ならいつでも申請することができます。

ことり

とはいえ、後回しにすればいいというものでもありません。領収書をなくしてしまうなどのトラブルも起きやすいので、なるべく早めに申請することをおすすめします。

妊婦健診の医療費控除まとめ

妊婦健診の費用はもちろん、妊娠中の様々な検査や通院のための交通費も医療費控除の対象です。

まずは、今年1年にかかった医療費を集計してみて、10万円を超えるかどうか確認してみてくださいね。

医療費控除って難しそう、と思っていましたが、少しでもお金が戻ってくるならがんばってやってみます!これから出産費用もかかるし、この子にも何かとお金がかかると思うので…♡

妊婦さん

ことり

出産にまつわるお金の話はいろいろあるし、最初は分からないのが当たり前です。でも、お金の手続きはちゃんと調べないと損してしまいます。

医療費控除の手続きはほとんどのママがやっていることなので、あなたにも出来るはずですよ♪

確定申告書の作成で分からないことがあれば、お住いの税務署の相談窓口などを利用してみてくださいね。確定申告のシーズンには、無料相談会なども開催されています。

また、妊娠中のお金のことで何か気になることがあれば、ブログのコメント欄(匿名OK)でお答えできますので、お気軽に質問してくださいね♪ 現役ママFPとして、あなたの疑問を解消できれば嬉しいです。

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