予防接種を医療費控除に入れてしまった!手続きしないと罰金も

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医療費控除 予防接種 入れてしまった

間違えて、医療費控除に予防接種代を入れてしまったことに気づきました。税務署に行った方がいいですか?罰金があるんでしょうか?

主婦

確定申告の医療費控除には、インフルエンザをはじめとした予防接種費用は含めることができません。
【詳しくはコチラ】→インフルエンザ予防接種は医療費控除の対象外?認められるケースも

しかし、「病院の領収書だから」と医療費控除の金額に入れてしまうという間違いが発生しやすいケースです。予防接種の費用を医療費控除に入れてしまった場合、どうすればいいのでしょうか?

ここでは、医療費控除の金額を間違えたときの対処法と、そのときにかかる罰金のルール、税務調査などについて分かりやすくお伝えします。

ことり

ファイナンシャルプランナーのことりです。
間違いに気付いて不安だと思いますが、正しく対応すれば全く問題ないので安心してくださいね。むしろ、間違いに気付けたことが素晴らしいですよ♪

医療費控除に予防接種を入れてしまった場合

医療費控除には、予防接種や診断書の費用など一部対象外のものがあります。

これらを医療費控除に含めて確定申告書を提出してしまった場合は、申告すべき税金の金額を間違えたことになります。

医療費控除であれば、その分多くの税金が戻ってくることになるので、還付金をもらいすぎてしまうことにもなります。

このような場合は、「修正申告」という手続きが必要です。

修正申告とは

修正申告とは、納めた税金が少なかったり、還付金をもらいすぎていたりして、申告した税金に修正が必要な場合の手続きをいいます。

「確定申告の間違い=納める税金の間違い」ですので、なるべく早めに手続きをする必要があります。

基本的には、自分から間違いに気づいて、自主的に修正申告をする場合には、特に罰金などはありません。

必要な書類を提出して、足りなかった税金を支払ったり、もらいすぎてしまった還付金を返還することで手続きが完了します。

修正申告の方法

修正申告をする場合は、以下の書類を作成します。

  • 修正前の金額と修正する金額を記入した「修正申告書(第五表)」
  • 正しい金額で書き直した「確定申告書B(第一表)」

どちらも国税庁のホームページからダウンロードが可能です。

また、国税庁ホームページ「確定申告書等作成コーナー」の中には、確定申告を間違えた人向けの案内もあります。

医療費控除 予防接種 入れてしまった

こちらの「更生の請求書・修正申告書作成コーナー」で作成すれば、指示に従って入力していけば、金額などを自動で計算してくれます。

作成した書類は、あらためて管轄の税務署へ提出します。


参考
国税庁「確定申告を間違えたとき」

修正申告が遅くなると延滞税がかかる

確定申告の間違いに気付いたとき、いつ修正申告をしたかによって、いわゆる利息がかかってくる場合があります。これを、「延滞税」といいます。

ことり

税金の支払いを先延ばしにした、という理由でかかってくる罰金ですね。時間が経つほど金額も大きくなります。

例えば、その年の確定申告期間(~翌年3月15日)までに修正申告をする場合は、「期限内申告のやり直し」の扱いになるため延滞税はかかってきません。

それ以降は、少なからずいくらかの延滞税がかかってきます(計算式が複雑なため割愛しますが、年利7%~15%くらいが目安です)。

修正申告をしないとどうなる?

あ、あの…。万が一、修正申告をしないとどうなるんでしょうか?

主婦

間違いに気付いたのに修正しないのはよくありません。

万が一、税務調査(国税庁の職員による確認)があれば、これまでの医療費の領収書をすべてチェックされて、間違いがないかどうか細かく確認されてしまいます。

さらに、税務署に指摘されて間違いが発覚した場合には、修正申告を強制的にさせられるだけでなく、「過少申告加算税」が発生します。

過少申告加算税は、分かっていながら税金を少なく申告した場合に課せられる罰金で、納める税金が10%~15%上乗せされます。

そこに悪質な不正なんかが発覚すると「重加算税」として35%上乗せされますが、医療費控除の間違いでそこまでされることはないでしょう。

ことり

とはいえ、医療費控除で予防接種費用を入れてしまった場合の間違いなんて、せいぜい1万円~2万円程度。還付金額にすれば、数百円から数千円ほどです。
国税からみれば、本当に微々たる金額。わざわざ間違いを指摘されるとは思えません…。

医療費控除の間違いはばれるのか

ことり

あくまで個人的な意見として、参考程度にしてほしいのですが…

私は、医療費控除の金額が税務署にばれる可能性は、極めて低いと思っています。

領収書を全て提出していた時代ならば、もしかしたら、たまたまチェック対象になって間違いが指摘されることもあったかもしれません。

しかし、今は領収書の提出はしなくていいので、税務署も確認のしようがありませんよね。

それに、医療費控除で還付される金額って、国税にしたらそもそもかなりの少額なんですよ。それよりは、高所得者で脱税しようとしている人、自営業で不正をしている人などを税務調査したほうが、指摘できる金額も大きくなります(し、業務効率も断然いいはずです)。

何百万円も医療費控除で申請しているならまだしも、予防接種の数万円で税務署に指摘されるのか…と言われると、正直、可能性はかなり低いと思います。

それよりも、今回の間違いを反省して、来年から正しく申告するほうがよっぽど賢明なんじゃないかなぁと思います。

税金は正しく納めよう

少し個人的な意見を話してしまいましたが、なんだかんだ言っても税金は正しく申告して、正しく納めるにかぎります。

それに、「もしかしたら税務調査がくるかも」って不安を抱えて過ごすのって、すごい嫌な気分ですよね。

面倒に感じる気持ちは分かりますが、すでに一度は確定申告書を作っているわけですから、修正申告は思っているより簡単にできると思いますよ。

その他気になることがある方は、お住いの税務署の相談窓口や国税局の電話相談センターなどを利用してみてくださいね。

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