子供が生まれたことをきっかけに、教育費の貯金を本格的にスタートするご家庭も多いと思います。
ことり
ママ
教育資金の準備についてこんな悩みをよく聞きますが、親世代から時代は変わっているので鵜呑みにしてはいけません。
ママ
ありますとも!
そこで、教育資金を賢く貯めるための方法を3つのカテゴリでご紹介します。あなたのご家庭にぴったりな貯め方、保険、投資方法を見つけてみましょう!
教育費の貯め方は3パターン
子供の将来に備えるためには、教育費をコツコツ貯金していく必要がありますよね。
貯金するための方法はいくつかありますが、絶対にコレがいい!という唯一無二の手法はありません。昔は、満期のときにお金が増える学資保険に入っておけばOK~って感じだったんですけどね。
低金利時代となった今は、ご家庭の収入や家計のバランスを見て、ご家庭に合った貯め方を見つけていかなければなりません。
教育費の貯め方として、主に3つのパターンがあります。
- とにかくノーリスクでコツコツと!→元本保証型
- 保障もつけつつ、強制的に貯金したい!→保険型
- 多少のリスクをとってでも、お金を増やしたい!→投資運用型
それぞれの貯め方には、魅力的なメリットもあれば、気を付けておきたいデメリットもあります。
次からはそれぞれの方法の特徴と、具体的な方法・商品を見ていきましょう。
教育費の貯め方①元本保証型
せっかく貯金しているお金は、絶対に減らしたくない!そんな人には、預けたお金(元本)が保証されている「元本保証型」の貯め方を選びましょう。銀行に預ける以外の方法もチェックですよ~。
自動積立定期預金
自動積立定期預金は、定期預金の種類のひとつで、自動で毎月コツコツ積み立てをしていけるタイプのものになります。少し漢字が多いですが、難しいものではありません。
普通の定期預金だと、申し込むときに一括で現金を預けなければいけませんが、自動積立タイプならば、契約している期間は自動的にお金を積み立てていくことができます。積み立てるお金は、銀行口座から天引きされます。
一度銀行に申し込みさえしてしまえば、そこからは超手堅く、毎月決まったお金を確実に貯金していける方法ともいえます。
一方で、定期預金の金利はあまり高くありません。メガバンクでは0.01%、ネット銀行でも0.05%くらい。
長い間預けても、それほどお金が増えないのが残念です。
財形貯蓄や社内預金
これは、誰でも使える方法ではありません。会社が福利厚生のひとつとして取り扱っていれば利用することができます。
預け先は銀行になるので、定期預金とイメージは似ているかもしれません。制度によっては、お得な金利で預けることができる場合も。
財形貯蓄の最大のメリットは、お給料から天引きされる形で貯蓄ができる点だと思います。
絶対に貯金できる。貯めたお金を使い込む心配もない。福利厚生のひとつなので、会社に制度がある方はぜひ検討してみてください。
子供名義の普通預金口座
子供名義の銀行口座をつくり、そこにお年玉やお祝い金だけでなく、将来の教育費を貯めていくのも1つの方法です。
最近のネット銀行は普通預金でも金利が高く、最大0.10%もらえる銀行もあったりします。これって、定期預金に預けるよりも利息がもらえちゃうんですよね。
普通預金ならいつでもお金を引き出せるから、万が一のときはいつでもお金を使えるようにしておきたい、という慎重派の人にもいいのかなぁと思います。
教育費の貯め方②保険型
ちょっと不吉な話で申し訳ないですが、万が一、親が死亡してしまっても子供がお金で困らないようにしておきたい、という場合は、保険の加入も検討しましょう。
保険の中には、医療保険のように保障するだけのもの以外にも、貯蓄型の保険があるんです。
学資保険・こども保険
学資保険は、子どもが18歳のころに満期保険金を受け取れるように、お金を積み立てておけるという保険です。
子供の大学費用を準備しておくのにちょうど良く設計されているし、お金を引き出すためには保険を解約しなければならないので、貯金する方法としてかなり強制力があります。
また、学資保険の種類によっては、小学校、中学校、高校などでお金が必要になるタイミングにお祝い金がもらえるものも。
ただ、今はあまり学資保険がお勧めされていない時代。理由としては、
- 18年間積み立ててもあまりお金が増えない
- 保障が手厚いかわりに元本割れしてしまう
このような学資保険が多いからです。
学資保険の加入を検討するときには、支払ったお金のトータルよりももらえるお金のほうが多いのかどうか、をしっかり確認するようにしましょう。お祝い金という言葉につられないように注意!
低解約返戻金型終身保険
名前が長いですが、要は「終身保険」のひとつです。終身保険の中でも、教育資金の準備に向いているのが、この低解約返戻金型(ていかいやくへんれいきんがた)というタイプ。
終身保険というのは、生きている間ずーっと保障してくれるという一生涯の保険なのですが、保険料の払込期間を任意で決めることができ、解約したときにお金が増えて戻ってくることから、貯蓄の手段として選ばれる方も多いんです。
万が一に備えて死亡保険を掛けながら、そのためのお金を積み立てていくイメージ。
銀行に預けたり学資保険に入るよりは、お金が増えて戻ってくることが多いです。
たとえば、10年や15年などの短期間で保険料の支払いが終わるように設定します。そして、教育費が必要な時期に保険を解約することで、「積み立てたお金」プラス「増えたお金」を手に入れられるということなんです。
ただし、低解約返戻金型の終身保険は、支払いが終わる前に解約してしまうと、支払ったお金より少ない金額しか戻ってこないという制約があります。その分、保険料が安いというメリットがあるんですけどね。
いつごろお金が必要になりそうか?をきちんと判断して、無理のない範囲で契約するようにしてくださいね。
教育費の貯め方③投資運用型
低金利時代だからこそ、注目されているのが投資運用してお金を積極的に増やしていく方法です。
しかし、投資にリスクはつきもの…。そんな中でも、教育資金の準備に人気のある投資手法をご紹介します。
投資信託
投資信託とは、株式や債券など値動きのある商品への投資を、プロにお任せしてしまう商品のことをいいます。
利益がでるようにいろいろな運用方針が決められているので、その中から希望の商品を選んで購入するイメージです。
特に、毎月積み立てをしていくと、値上がりや値下がりのリスクを最小限におさえることができる(※)ため、積み立て投資信託が「ほったらかしで安心して運用できる投資」として人気が出ています。(※この手法をドルコスト平均法といいますが、ここでは割愛します。)
特に、長い時間をかけて投資していくことで、リスクを抑え、リターンを大きくしていくことができるため、教育資金だけでなく老後資金の準備にも投資信託は向いています。
とはいえ、投資信託もあくまで投資。元本割れのリスクがあるので、そのあたりも考慮したうえで取り組む必要があります。
今の時代はとにかく金利が低いので、多少のリスクを取ってでも、お金を増やすための手法として人気です。
つみたてNISA
投資信託を考えているなら、ぜひつみたてNISAを検討してみてください。
本来、投資信託というのは、儲かった分の利益に税金が約20%もかかってくるんです。
一方でつみたてNISAを利用すると、この税金がまったくかかりません。儲かった分はそのまま手元に入るという大変お得な制度です。
その代わり、
- 金融庁が認めた投資信託商品のみ
- 毎年の投資金額は40万円まで
- 積み立ては20年間まで
といった制限があります。
教育資金の準備のための投資としては、20年もできれば十分ですよね。もちろん、途中で解約したり、お金を引き出すのも自由にできます♪
使い方は、証券会社で「つみたてNISA」用の口座を開設すればOK。その口座から投資したものは、つみたてNISAの対象とされ、非課税になります。
ジュニアNISA
NISAといえば「ジュニアNISA」を聞いたことがある人もいるかもしれません。子供のための投資運用なら、やっぱりジュニアNISA?
人によっては利用してもいいと思いますが、純粋に教育資金を準備したいというご家庭には、向いている方法とはいえません。
ジュニアNISAも、非課税で投資信託や株を買える制度です。子供名義で口座開設ができるので「ジュニアNISA」と呼ばれています。
年間80万円まで投資ができるんですが、デメリットが2つあります。
1つは、非課税期間がわずか5年間しかないということ。
教育資金は15年後とかに必要になってくるお金ですから、5年だけでは全然足りないんですよね。5年を過ぎて保有している株式や投資信託については、通常通り税金がかかるようになります。
2つめは、子どもが18歳になるまでお金を引き出すことができないということ。
株や投資信託を売却してしまうことはできるんですが、預け入れたお金は引き出すことができません。大学資金を準備するためなんだけど、条件が厳しすぎる気がします。
良し悪しを見極めて利用する必要がある制度だなぁと思います。
教育資金はどうやって貯めるのが正解?
子供の将来のことを考えると、できるだけ貯金しておきたいなと思うものの、お金には限りがあるから難しいものですよね。
せっかく貯金するのなら、なるべく賢く貯めていきたいもの。しかし、子供の教育資金の準備には、これといった正解がありません。
家計がギリギリな状態なら、万が一のときに備えて、いつでもお金を使えるように銀行に預けておくのがいいでしょうし、収入に余裕があるなら、保険に加入しつつ、投資運用でお金を増やしていくという方法もあるでしょう。
お子さんの人数によっても、貯め方は違ってくるはずです。
あなたの家庭は、いくら教育費を貯める必要があるのか?そのためには、どの方法が一番合っているのか?この2つのバランスを見極めて、長くコツコツと教育費を貯めていってくださいね。